立ち上がる時の膝の痛み:原因と改善法を専門家が解説

立ち上がる時に膝が痛い

1. はじめに

「朝ベッドから立ち上がる時に膝が痛む」または「椅子から立ち上がる瞬間だけズキッとする」——そんな経験はありませんか?膝の痛みは一時的なもので済むこともありますが、放っておくと慢性化し、そして日常生活に支障をきたすことも。

本記事では、柔道整復師としての知識と臨床経験に基づき、立ち上がる時の膝の痛みに関する原因・対処法・受診のタイミングなどをわかりやすく解説します。

2. 立ち上がる時の膝の痛みとは?

医学的には「初動時痛」と呼ばれ、関節の動き出しに痛みを感じる現象です。膝関節には大腿骨、脛骨、半月板、軟骨、そして滑膜などがあり、どれか一つに問題があると痛みが発生します。

特に立ち上がり時には、関節に圧がかかるため関節周囲の炎症や筋膜の滑走不全などが影響します。

解剖学的構造の要点

大腿四頭筋:膝を伸ばす筋肉

大腿四頭筋が弱かったり、硬くなっていたりすると、膝の関節に過剰な負担がかかり痛みが生じます。特に座りっぱなしの生活や運動不足の人は、筋力低下で膝の痛みを感じやすくなります。

半月板:関節の衝撃吸収を担う

加齢やスポーツ、急な動作で半月板にダメージが蓄積すると、ひび割れや損傷が生じて痛みの原因になります。半月板損傷が進行すると、膝を曲げ伸ばしする際に「引っかかる感じ」や「ロッキング(急に動かなくなる)」が起こることもあります。

関節軟骨:滑らかな動作を支える

加齢や長年の負担により関節軟骨がすり減ると、変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)の原因となります。軟骨がすり減ることで、骨同士が直接こすれ合い、炎症や痛みを引き起こします。特に朝起きて立ち上がるときや、長時間座った後に動き出すと痛むのが特徴です。

3. 膝の痛みの原因

① 変形性膝関節症

日本人女性に多く、軟骨の摩耗、そして骨の変形により痛みが出ます。初期段階では動き出しの時に痛みが出るのが特徴です。

② 筋膜の癒着

長時間の座位、または運動不足で筋膜が硬くなると、動き始めに痛みが出ます。特に大腿筋膜張筋、そして腸脛靭帯の影響が大きいです。

③ 関節内の炎症・外傷

半月板損傷、または靱帯損傷の既往がある方は、慢性的な炎症が残っていることがあります。

4. 症状とセルフチェック方法

✅ チェック1:片足立ち

10秒以上片足で立てない → 筋力低下の可能性

✅ チェック2:引っかかり感・音

膝の曲げ伸ばしで引っかかり、または音が出る → 半月板や軟骨の変性の疑い

✅ チェック3:圧痛の場所

  • 内側:内側半月板、または靱帯の可能性
  • 外側:腸脛靭帯の炎症
  • 前面:膝蓋下脂肪体の炎症

5. 病院や整骨院での治療法

整形外科での治療

  • レントゲン、またはMRIによる検査
  • 消炎鎮痛剤、またはヒアルロン酸注射
  • 理学療法(リハビリ)

整骨院での施術

  • 筋膜リリース
  • トリガーポイント療法
  • 姿勢、そして歩行動作の改善

柔道整復師の視点では、筋膜や動作のクセに着目したアプローチが効果的です。

6. 自宅でできるセルフケア

ストレッチ①:大腿四頭筋

  • 壁や椅子など、バランスをとれる場所につかまります。
  • 片脚を後ろに曲げて、同じ側の手で足首をつかみます。
  • かかとをお尻に近づけるようにして、太ももの前側がじんわり伸びるのを感じます。
  • 膝が外に開かないように注意し、両膝をできるだけ揃えましょう。
  • 呼吸を止めずに、15~30秒キープ。左右1~2セットずつ行います。

ストレッチ②:腸脛靭帯

  • 立った状態で、両足を交差させます。※右を伸ばすなら右足を後ろにクロス。
  • 両手を腰に添えるか、安定する壁に手を当てます。
  • 上半身をゆっくりと伸ばしたい側と反対方向(例:右を伸ばすなら左側)に倒します。
  • 太もも〜お尻の外側にかけて、じわっと伸びる感覚を感じながら、15~30秒キープ。
  • 反対側も同様に行いましょう。1~2セットが目安です

筋トレ①:レッグレイズ

  • 仰向けに寝て、両足を伸ばします。
  • 一方の足を床から約30cm持ち上げます。
  • 膝をまっすぐ伸ばしたまま、5秒キープ
  • ゆっくりと下ろします。
  • 左右10回ずつ × 2セットが目安です。

筋トレ②:イススクワット

  • 安定した椅子に浅めに座ります。
  • 背筋を伸ばし、両手を胸の前で組むか、前に伸ばします。
  • ゆっくりと立ち上がり、完全に立ったらまたゆっくりと座ります。
  • 10回 × 2セットが目安です。

7. 膝痛の予防法

姿勢改善

壁に背をつけたとき、後頭部、背中、お尻、そしてかかとがつく姿勢を意識。

靴選び

クッション性のある靴、またはインソールの活用がおすすめ。

エルゴノミクス

デスク環境を見直し、そして長時間の座位を避ける。

8. 受診すべきか判断できるフローチャート

痛みが2週間以上続いている → YES → 整形外科へ
                         ↓
                         NO


膝に腫れや熱感がある → YES → 整形外科へ
                    ↓
                    NO


階段や立ち上がりがつらい → YES → 整骨院で相談
                        ↓
                        NO

まずはセルフケアを試す

9. まとめ

膝の痛みは放っておくと慢性化する可能性があります。早期に原因を把握し、そして適切なケアと判断を行うことが重要です。

✅ この記事で学んだこと

  • 膝の痛みの原因は多岐にわたる
  • 自宅でのケアで改善が見込める場合もある
  • 症状が長引くなら医療機関や整骨院に相談を

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10. よくある質問

Q. 膝の痛みが朝だけ出ますが、問題ないですか?

→ 朝だけの痛みでも、関節の変性が進行している可能性があります。一度整形外科での検査をおすすめします。

Q. サポーターは効果がありますか?

→ 正しく使えば有効です。日常生活の負担を軽減し、そして炎症を悪化させない効果があります。

Q. どれくらいの頻度でストレッチをすればいい?

→ 毎日朝晩1回ずつ、習慣化することで効果が持続しやすくなります。

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