カイホロードシスとは?姿勢評価|構造と筋バランス評価

はじめに
姿勢の乱れは、肩こり・腰痛・背中のハリ・そして膝の違和感など多くの身体的トラブルの原因となります。その中でも、現代人の座り姿勢や運動不足に起因して増えている「カイホロードシス(kypholordosis)」は、胸椎の後弯、そして腰椎の前弯が共存する特徴的な姿勢です。
カイホロードシスは単なる「猫背」、そして「反り腰」以上に複雑な構造的変化を伴い、放置すると慢性的な痛みや運動機能の低下につながるため、正確な姿勢評価と構造的なアプローチが不可欠です。
この記事では、カイホロードシス姿勢の解剖学的構造変化・筋肉のアンバランス・そして正しい姿勢評価法とともに、整骨院でのアプローチと再発予防まで網羅的に解説します。姿勢に悩む方にも、根本から改善するヒントをお届けします。
1. カイホロードシス姿勢とは何か

カイホロードシス(kypholordosis)は、胸椎の過後弯(過剰な丸まり)と、腰椎の過前弯(反り腰)**が同時に存在する複合的な不良姿勢です。
頭が前に突き出し、背中は丸く、腰は反り、そして骨盤は前傾しているという特徴的なシルエットになります。
背景と発生要因
- 長時間のデスクワークによる同一姿勢の継続
- スマホ、そしてPC操作での頭部前方位(ヘッドフォワードポジション)
- 運動不足による体幹筋力の低下
- 出産後の骨盤アライメント変化
これらの要因により、胸椎の丸まりと腰椎の反りが強調され、カイホロードシス姿勢が形成されやすくなります。
放置すると、肩こり・腰痛・背部痛・膝関節への負担など、全身に影響を及ぼします。
2. カイホロードシスにみられるアライメントの特徴

部位 | アライメント変化 |
---|---|
頭部 | 前方偏位(ヘッドフォワード) |
頸部 | 過伸展傾向(後頭部の緊張増加) |
胸椎 | 過後弯(いわゆる猫背) |
腰椎 | 過前弯(反り腰) |
骨盤 | 前傾(ASISがPSISより低くなる) |
股関節 | 屈曲位(大腰筋の過緊張) |
膝関節 | 過伸展(反張膝) |
この複合的な前後の歪みにより、重心が乱れ代償的に筋肉、そして靭帯へのストレスが増大。
特に腰椎と骨盤の過度な前傾は、腰部椎間板への負担増大と関連し、慢性腰痛の大きな原因となります。
3. 筋バランスの崩れ(過緊張と弱化)
カイホロードシスでは、「アッパークロスシンドローム」と「ローワークロスシンドローム」が同時に現れることが多く、筋肉の一部は過緊張、一部は弱化している状態です。
領域 | 弱化しやすい筋肉 | 過緊張しやすい筋肉 |
---|---|---|
頭頸部 | 頸部深層屈筋群(長頭筋、長頸筋) | 後頭下筋群、胸鎖乳突筋 |
胸郭・肩甲帯 | 菱形筋、僧帽筋中部・下部 | 小胸筋、肩甲挙筋、上部僧帽筋 |
背部・体幹 | 腹直筋、腹横筋、内腹斜筋 | 多裂筋、脊柱起立筋、大腰筋 |
骨盤・股関節 | 大殿筋、ハムストリングス | 腸腰筋、大腿直筋、腰方形筋 |
下肢 | 前脛骨筋、足底筋群 | 大腿四頭筋(特に大腿直筋) |
この筋バランスの乱れは、姿勢の乱れを悪化させるだけでなく、血行不良、そして神経圧迫も引き起こし、慢性的な疼痛や疲労の原因となります。
4. 姿勢評価の方法
静的評価(立位観察)

- 矢状面ラインの確認
耳垂→肩峰→大転子→膝→外果を結ぶラインが前後にずれていないかを観察。カイホロードシスでは頭部や骨盤が前方に偏位しやすい。 - 骨盤前傾角の測定
ASISとPSISの高低差を計測し、正常な10〜15°より前傾が強いかを評価。 - 胸椎・腰椎の弯曲角度
視診と触診(パルペーション)で過後弯や過前弯を確認。
動的評価
- スクワットテスト
股関節、そして体幹の連動性を評価。カイホロードシスの人は骨盤の動きが制限されやすい。 - 歩行分析
骨盤の過前傾、そして腰椎伸展の有無をチェック。歩行時の体幹の安定性も重要。 - 片脚立位テスト
殿筋、そして体幹筋の安定性を評価し、バランス能力を検査。
筋力評価
腹横筋、大殿筋、ハムストリングスの収縮力を確認し、腸腰筋や脊柱起立筋の過活動の有無もチェック。
5. 構造的アプローチとセルフケア
カイホロードシス改善には、ストレッチだけでなく、弱化筋の強化と姿勢保持の習慣化が重要です。
ストレッチすべき筋肉
- 小胸筋(巻き肩・胸郭の過緊張対策)
- 脊柱起立筋・大腰筋(反り腰対策)
- 後頭下筋群(頭部前方位の改善)
強化すべき筋肉
- 腹横筋・内腹斜筋(体幹の安定)
- 大殿筋・ハムストリングス(骨盤制御)
- 菱形筋・僧帽筋下部(胸郭安定)
姿勢保持トレーニング例
- ドローイン:腹圧を高めて体幹の支持力向上
- ヒップリフト:骨盤を後傾させ、殿筋を活性化
- クラムシェル:股関節外旋筋の強化に効果的
- 肩甲骨スクイーズ:菱形筋を意識的に収縮させ巻き肩改善
6. 整骨院での対応と再発予防
令和整骨院では、カイホロードシスに対して以下の施術・指導を行っています。
- 姿勢写真やアライメント評価による詳細な姿勢診断
- 骨盤・脊柱の構造的調整(モビリゼーション含む)
- 過緊張筋の緩和と弱化筋の再教育
- 日常生活に取り入れやすいセルフケア運動の指導
- 長時間座り仕事の姿勢指導やモニターの位置調整など生活指導
これらを組み合わせて、根本的に姿勢の乱れを改善し、再発予防を徹底します。
7. まとめ
カイホロードシス姿勢は、胸椎の過後弯と腰椎の過前弯が複合し、筋バランスや骨格構造に深く関与する不良姿勢です。
正確な姿勢評価と構造的アプローチを行うことで、慢性的な痛みや不調は改善が可能です。
日常生活の癖や筋肉のアンバランスを理解し、適切なケアを行うことが再発予防への第一歩となります。
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