猫背の種類とその原因を解説

猫背の種類

猫背の種類・・・「姿勢を正して」と言われて背筋を伸ばす。だけど、すぐ元に戻る——そんな経験はありませんか?
猫背は単なる「背中の丸まり」ではなく、身体全体の構造的なバランスの崩れが関係しています。

整形外科で「異常なし」と言われたのに、なぜ肩こりや腰痛が続くのか?
その答えは「猫背のタイプ」を解剖学・運動学的に理解することにあります。

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・姿勢の分類を理解すれば、不調の原因が見える

日常会話では「猫背」とは背中が丸まった姿勢を指しますが、専門的には脊柱全体のアライメント異常を伴う複雑な姿勢の崩れです。

ケンダルの姿勢分類とは?

アメリカの理学療法士フローレンス・ケンダルが提唱した「姿勢分類」では、立位姿勢を以下の4タイプに分類しています:

  • ロードシス型(反り腰)
  • カイホロードシス型(猫背+反り腰)
  • フラットバック型(平背)
  • スウェイバック型(腰を前に突き出す)

このうち、猫背に該当するのは「カイホロードシス型」、そして「スウェイバック型」です。

解剖学的特徴

  • 胸椎(背中)が過度に後弯(丸くなる)
  • 頸椎は前方に突出(ストレートネック傾向)
  • 腰椎は過度に前弯(反り腰)
  • 骨盤は前傾

主な原因

  • 長時間の座位姿勢(デスクワーク)
  • 背筋群(脊柱起立筋)の筋力低下
  • 腸腰筋そして脊柱起立筋の過緊張

起こりやすい症状

  • 首、そして肩のこり
  • 腰痛(反り腰由来)
  • 呼吸が浅い、そして肋間筋の硬さ

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・カイホロードシスとは?姿勢評価|構造と筋バランス評価

解剖学的特徴

  • 胸椎が後弯、そして骨盤が後傾
  • 骨盤が前方に移動(体幹全体が後ろに倒れる)
  • 腹筋・大臀筋の弱化、そしてハムストリングスの過緊張

主な原因

  • 立位での姿勢保持の癖(足を前に投げ出すような立ち方)
  • 座りすぎ、そしてインナーマッスルの低下
  • 身体活動量の低下

起こりやすい症状

  • 頭痛(頸椎のズレ)
  • 背部痛
  • 股関節の可動域制限

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・スウェイバックとは?姿勢評価|構造と筋バランス評価

特徴

  • 胸椎の後弯が減少し、そして腰椎前弯も平坦
  • 骨盤は後傾し、そして全体が真っすぐすぎる印象
  • 筋肉が伸張されたままの状態(特に脊柱起立筋やハムストリングス)

猫背に「見える」原因とは?

フラットバック型では、背骨の自然なS字カーブが失われており、頭部が前方に突き出る(頭部前方変位)姿勢となることが多くあります。
その結果、側方から見たときに以下のような視覚的印象が生じます:

  • 肩が前に出ている(巻き肩)
  • 首が前に出ている(ストレートネック様)
  • 上背部が平坦〜後弯し、そして猫背のように見える

また、骨盤後傾により体幹が後ろに倒れた姿勢を無意識に頭部で補正しようとするため、首から背中にかけて「丸くなっているような印象」が強調されます。
このような視覚効果により、実際には背中が丸まっていなくても
、周囲からは「猫背」に見られるケースが多いのです。

重要な区別点

  • カイホロードシス型・スウェイバック型:実際に胸椎の過後弯がある(構造的に猫背)
  • フラットバック型:胸椎の弯曲が減少(平坦化)し、そして視覚的に猫背と誤解される

したがって、フラットバック型は「見た目が猫背っぽい」だけであり、根本的な構造異常は**脊柱の弯曲消失(=S字カーブの喪失)**にあります。。

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・フラットバックとは?姿勢評価|構造と筋バランス評価

神経圧迫と血流障害

猫背姿勢では、筋肉や靭帯が緊張し神経や血管を圧迫することがあります。特に、胸郭出口症候群や肩甲骨周囲炎の原因になりやすい。

筋膜の引きつれ

スウェイバックでは後方組織の筋膜が伸張され、慢性的な痛みの原因になります。

姿勢の崩れと内臓機能の関連

胸郭の圧迫により肺の換気量が減り、そして消化器系への影響も報告されています。

整形外科での対応

  • レントゲン、またはMRIで構造的異常の確認
  • 頸椎、胸椎、そして腰椎のアライメント診断
  • 痛みに対しては薬物療法そしてリハビリ指導

整骨院・整体院でのアプローチ

  • 筋膜リリース:筋膜の癒着を解除
  • 姿勢矯正:骨盤や胸郭の調整
  • 運動療法:姿勢保持筋(多裂筋・腸腰筋・腹横筋)の強化
  • 呼吸トレーニング:横隔膜の活性化

✅ 2週間以上痛みが続く場合は整形外科へ
✅ 姿勢のタイプを分析したい場合は整骨院や理学療法士の評価を受ける
✅ ストレッチや筋トレを行う場合は「どのタイプの猫背か」を見極めてから

猫背には「カイホロードシス型」「スウェイバック型」など複数のタイプがあり、それぞれ異なる構造的問題を抱えています
だからこそ、正確な姿勢分析と医学的理解が必要です。

「姿勢が悪い=猫背」とひとくくりにせず、自分の身体構造を知ることが痛みの原因を理解し、納得できる治療につながる第一歩です。

Q. 猫背は自分で治せますか?
→ 軽度ならセルフケアで改善しますが、骨盤や脊柱の構造異常がある場合は専門的介入が必要です。

Q. 整形外科と整骨院、どちらに行けばいい?
→ 骨の異常や強い痛みがある場合は整形外科。構造評価や施術希望なら整骨院も選択肢。

Q. レントゲンで猫背はわかる?
→ アライメント評価には有用ですが、筋機能や筋膜の状態は分かりません。

  • Kendall FP et al. Muscles: Testing and Function with Posture and Pain, 5th ed.
  • Bogduk N. Clinical Anatomy of the Lumbar Spine and Sacrum, 5th ed.
  • 日本整形外科学会公式サイト
  • 厚生労働省「脊柱変形に関する資料」
  • PubMed:Postural deviations and their musculoskeletal consequences

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